先月 2019/7/7 は、カルピス発売100周年。
それを記念して、カルピスに縁のあるお寺さんから、輪袈裟/式章/華葩のご依頼をいただきました。
◎ ドット柄の意味
カルピスが生まれた7月7日は、七夕。カルピスのドット柄は、気泡?と思いきや、実は「天の川」をイメージしています。
◎ 僧侶「三島海雲」
「カルピス」の生みの親である、三島海雲(みしまかいうん)さん。実は、浄土真宗の僧侶なのです。
◎ 酸乳との出会い
1878年に生まれた海雲は、西本願寺文学寮で学んだ後、仏教大学(現在の龍谷大学)に編入後すぐの1902年、中国へ渡りました。
あるとき仕事で北京から内モンゴルに入った海雲は「カルピス」の原点である酸乳と出会います。
◎ 醍醐味からカルピスへ
そのおいしさと健康効果に感銘を受け、帰国後の1916年に、乳酸菌で発酵させたクリームを商品化した「醍醐味」や、その製造過程で残った脱脂乳を乳酸菌で発酵させた「醍醐素」を発売します。
その「醍醐素」を改良し、おいしく体に良い飲み物として開発したのが、日本初の乳酸菌飲料「カルピス」でした。
◎ 国利民福
海雲は、国利民福「国家の利益となり、人々の幸福につながる事業を成すこと」という思いを、生涯貫きました。
このたびの輪袈裟および式章では、裏面にこの「国利民福」と「カルピス」、創業者の「カイウン」の文字を織り込みました。
◎ カルピスの語源
カルピスの「カル」は牛乳に含まれるカルシウムの「カル」、「ピス」はサンスクリット語「サルピルマンダ(醍醐)」「サルピス(熟酥)」からきています。
「サルピルマンダ(醍醐)」と「サルピス(熟酥)」は、仏教語で「五味」のうちの二つにあたります。
カルピスは仏教と深い関わりがあるんですね。後編は、少し仏教的な話を書こうかと思います。
後編につづく
合掌
直七法衣店 四代目 川勝顕悟
お問い合わせはこちら。オーダーメイドのご相談も承ります。
https://naoshichi-kyoto.jp/form/contact
———————————————————
P.S.
9月イベントです。お申込み、お待ちしております!
● 9/4(金)イケメン座談会「神道の死生観」
● 9/14(土)親鸞聖人を生菓子ワークショップで偲ぶ会
● 9/17(火)イケメン座談会「本願」 案内作成中