【レインボー輪袈裟】宗派の垣根を超え、ジェンダーに関心を寄せる


どんな商品?

商品名の通り、レインボー(虹色)に仕上げた輪袈裟です。

この輪袈裟は近年、社会的に関心が高まっているセクシュアリティやジェンダーの問題に対応する形でデザインしたもので、当事者やAlly(アライ:LGBTを支援するストレート)の方から、

「宗教はすべからくセクシュアルマイノリティに厳しい」と思われがちな現状に対し、近年は宗教界でもジェンダーに対する関心が高まってきたことを視覚的にアピールできるようにしています。

カラフルなデザインですが、発色を抑えてマット系にすることで、ちらつかないようにしています。また、紋の下の「巻紐」部分は、さまざまな色が出るよう工夫しています。

少し専門的な話になりますが、通常の輪袈裟は生地を「横使い」します。すると巻紐部分も本体と同じく「横縞」となり、2-3色しか表せません。

そこで生地を「縦使い」することで、画像のようにさまざまな色で表現することができます。

さらに、現在のLGBTQのレインボーフラッグは、印刷など技術的な問題から「6色」が主流ですが、初期は「8色」でした。ナオシチでは、初期の本質的な意味合いを大切にし、「8色」で再現することを選びました。

多様性が認められる世の中に

セクシュアリティの多様性を認め合い、どのようなセクシュアリティの人もそれぞれプライドを持って生きていける世の中であってほしいと思います。

ジェンダーに対する社会的な関心が高まるなか、法衣店として何かできることはないだろうか、と模索していました。そんなとき、ある僧侶の方からのご提案で、輪袈裟や式章の製作を検討することとなりました。

レインボーデザインの生地を作るには、型代をまかなうため、大量のご注文が必要です。

「ジェンダーの関心は高まっているとはいえ、宗教界全体としてはまだまだ浸透していない。果たして買っていただけるだろうか・・・」と不安でした。

しかし、直七公式LINEやSNSで製作予定のご案内を発信したところ、予想以上の反応をいただき、製作に踏み切ることができました。

また御袈裟を通して、セクシュアリティの多様性はもちろん、宗派の多様性も同時にアピールできるのではないかと考えています。

仏教各宗派の僧侶やキリスト教の牧師さんなど、宗派を超えたつながりのキッカケとなれば嬉しいですね。

お袈裟の他にも、キリスト教のストラや、一般の方用のポーチや小物も仕立てています。また、海外とのご縁も視野に入れ、ドキュメンタリーも製作しています。

「セクシュアリティ×宗教」を軸に、さまざまな宗派や国籍、立場の方々が手を取り合い、セクシュアリティの問題に関心を寄せていただけると嬉しいです。

この記事を書いた人

直七法衣店 四代目 川勝顕悟


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