直七ブログ
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お客様の声 〜浄土真宗本願寺派 光明寺 釈優希さん〜

釈優希さんプロフィール:大阪府八尾市、大阪教区川北組の光明寺に所属。SNS等では釈優希(しゃく・ゆうき)という名前で活動中。大学1年生の時に得度し、僧侶に。大学卒業後に新卒で僧侶としての活動を始め、現在に至る。

直七:どうぞよろしくお願いします!始めに、自己紹介をしていただいてもよろしいでしょうか?

釈優希さん:浄土真宗本願寺派僧侶、八尾市光明寺所属の僧侶です。日々の法務の傍ら、TikTokやInstagram等で情報発信活動も行っています。

直七:この度は直七の輪袈裟を選んでいただき、ありがとうございます!

選ばれる際、何か思いがあってお声がけいただいたと思うのですが、なにかお悩みがあったのでしょうか?

釈優希さん:大学卒業後、僧侶にならせていただいた当初は母や前住職がつけていた輪袈裟を借りていたのですが、どうも自分好みのものがなくて……私は明るい色が好きなんですが、どちらかと言うとシックな、暗い色の輪袈裟ばかりだったんです。

前住職も高齢だったのもあるかもしれませんね。それで、明るい輪袈裟が無いかなと探している中で、直七さんの輪袈裟に出会いました。

直七:確かに、全体的にお袈裟って古風というか、シックな色調のものが多いですよね。その意味では新しい色、明るい色も取り揃えているのも直七の強みかもしれません。

そもそも、直七法衣店を知ったきっかけは何だったのでしょう?

釈優希さん:私の母や前住職は代々お寺とお付き合いのある法衣店で買っていました。なのでなかなか新しい法衣店を選ぶ機会がなかったのですが、袈裟はずっと使うもので、折角お金を出して買うのだから、ちゃんとした法衣店で、それも納得した上で購入したいなと。

で、直七を知ったきっかけは枝廣さんとコラボされていた時ですね。気になる輪袈裟を見つけたのはもちろん、直七大学のご活動を見て、法衣店の斬新な取り組みに関心を持ちました。単に法衣を売るだけではなく、人と人のつながりを大切にされている直七さんのところから買いたいなと思ったんです。

直七:直七の輪袈裟を購入されてから、何か気づきや変化はありましたか?

釈優希さん:やっぱり、自分が好きだと思うもの、良いものを身に着けているとテンションがあがりますね。お気に入りの色をいれることで、気持ちも入ります。日頃の法務でも背筋がのびるといいますか。

直七:当然といえば当然ですが、お袈裟は基本的に黒がベースなので個性を出せるポイントがありませんよね。なので、輪袈裟の色にこだわることで、その人のアイデンティティも表現できるのではないでしょうか?

釈優希さん:そうですね。やっぱり私はまだ若いので、フレッシュな感じの色を入れたいなと。でも他の法衣店の輪袈裟を見ても、なかなか自分の年齢に合うような色はなくて。直七さんの店舗で現物を紹介してくださった時にビビッときました!

実は、直七さんの店舗へ行かせてもらう前、直七さんのECサイトで色々と輪袈裟を比較していたんですよね。もともとは違う輪袈裟を買おうと思って店舗へ赴きましたが、実際にお店で色合いを観て、色々ご説明もしていただいて、今の輪袈裟を選ぶことになりました。やっぱり、実際に色合いを確認して良かったですね。

直七:ありがとうございます。やっぱり、ネットで見るのと現物を見るのは大きく印象が違いますので、お店に来ていただいてよかったです。他に感想はありますか?

釈優希さん:直七さんのページは価格もしっかり明示されていますし、相談もしやすいのでとても助かりました。私は僧侶としてのキャリアや経験がまだまだ浅く、お袈裟のことを誰に相談したら良いか、自信がありませんでした。また、お袈裟や法衣店に対して漠然と高いイメージや、お店に行ったらもう買わないといけないのかという不安感も抱いていました。やっぱり、お店であれこれと丁寧に説明していただいたのに、やっぱり買いませんっていうのはお店の方々にも失礼だなと思っていたので。

直七:僕も納得して買っていただいて、末永く着用していただきたいですし、それが他のお寺やご門徒さんのご縁に広がっていければなと思っています。もちろん、釈優希さんが展開されているSNSでの活動でも大いに活かしていただきたいですね。

直七:商品を開封して、どうでしたか?

釈優希さん:まず、輪袈裟が入っている箱がとても格好よかったです!自分の中で印象に残った。そして、箱を開けると独特な香りが充満して……。そこでもテンションが上がりましたね。香りさえも写真に収めたいぐらい、記憶に残っています(笑)。

直七:直七では袈裟を梱包する外箱にもこだわっています。輪袈裟一つ出来上がるまでに、縫子さんや織元さんなど、たくさんの方々が思いを込めて手掛けてくださっているんですよね。だからこそ、「丁寧に作ったで」という職人さんたちの思いを、外箱を通しても伝えていきたいと思っています。買ってよかったなと思っていただけたら、縫子さんや織元さんも嬉しいでしょうし。

直七:他には、何か気づきはありましたか?

釈優希さん:最近はTiktokで自分の身につけているものを紹介するという動画が流行っているんです。で、私も先日法衣を着てトライしました。すると、その時に付けたピンクの輪袈裟が可愛いというコメントが殺到していましたね。他にも、「お坊さんの服は暗いイメージがありましたが、明るい色もあるんですね」といったコメントをいただいて、輪袈裟の色一つでイメージもガラリと変わるんだなと感じました。

直七:活動内容や今後の展望を教えてください。

釈優希さん:今後は、活動を通して仏教を次世代に繋いでいきたいと思っています。浄土真宗、ひいては宗教そのものが希薄になりつつある時代に、今の若い世代、それより一つ上の世代に、仏教を通じて悩みのタネを解決するような方策を見出していければ良いですね。その中の手段として、これからもSNSでの発信を頑張っていきたいです。

直七:ありがとうございました。最後に一言お願いします!

釈優希さん:新しいチャレンジを試みると、いろいろな意見を頂戴します。でもそれは自然なことで、色々な意見に対して、色々な僧侶がお互いに考え、対応していくことが求められているのではないでしょうか。そうやって切磋琢磨してくことで、僧侶同士の質が高まり、結果として仏教が次世代に伝わっていくのではないでしょうか。

誰かが一人勝ちを納めるのではなく、様々な僧侶や寺院はもちろん、直七さんのような私たち僧侶をお支えくださる業界の方々と一緒に次の時代を創っていければ良いなと思います。

その中で、私はSNS発信を始め、光明寺でいろんなことに挑戦していこうと思っているので、直七法衣店さんにも是非応援していただければ嬉しいです!

直七:いろんな意見が出るのは当然ですよね。僕もそういう意見を拾い合っていきたいと思います。そして、そうした意見を恐れずにチャレンジする釈優希さんをどんどん応援していければと思います!

直七のLINEコミュニティに込めた想いとは

直七LINEコミュニティでみなさんとともに実現したいこと

ではなぜ「みなさんとともに」なのか。また、LINEにおいて「ナオシチにできること」は何か。実現するとどうなるのか。

私は「人間は±0」だと思っています。人間は、得意不得意があるデコボコがあって当たり前のもの。また1人の力には限界があるのもまた、当然のことですよね。

もちろん私も、得意不得意のある人間の1人です。生きづらさを感じ「生きるとは?」と悩むこともよくあります。

だからこそ、この直七LINEコミュニティでは、みなさんの得意なことややりたいこと、また不安や悩みを共有し、助け合えるコミュニティを実現したいと考えています。

例えば、ナオシチは法衣店として、一般の方にはあまり馴染みのない「職人」と「宗教」の世界に日々どっぷり、かつ、第三者の立場から客観的に携わっています。

そんなナオシチから、直七コミュニティのみなさんにご提供できることは、

▶みなさんの人生がより豊かになる、法衣袈裟を通した伝統文化に関するコラムや画像・動画の発信
▶伝統文化を身近に感じられる法衣袈裟や小物の紹介

の2つです。

つまり「どのようにして法衣袈裟や小物がつくられるか」の過程を知り、手に取っていただくことで、結果的に伝統文化や宗教が次世代に伝わると考えています。

またナオシチは、法衣袈裟をただの消耗品ではなく「袈裟は仏法そのもの」、仏法の精神を体現し、檀家門徒のみなさんと僧侶の関係性を深める一種のツールとも考えています。

直七のLINEでみなさんが「得」をすること

あえて「得」という表現をしてみましたが、誰かが得をすることで、他の人が苦しむことはないでしょうか?

あらゆる物やサービスは人と人との間に存在しているにすぎず、行き着くところ「縁=人と人のつながり」ではないかと感じます。

そのつながりを「誰かが得しただけ」でせき止めてしまうと、他の人は苦しみ悲しむことになるかもしれません。

今回のコラムテーマ「直七のLINEでみなさんが『得』をすること」を言い換えると、直七LINEでご縁をいただいたみなさんとの、穏やかなつながりのなかで、安心して生きていける場の共有です。

資本主義・競争社会で、お金や物を得たり、スキルアップすることも一つの幸せですが、何か困ったときに無理なく助け合えるコミュニティの上で成り立つ、安心や励みはプライスレスで、生きるうえで大切なことではないでしょうか?

そんななかで、ナオシチがみなさんの助けとなれるのは、やはり法衣袈裟に関わることです。

9980円の白衣襦袢セットや、稚児貸衣装・得度用品一式をお求めやすく、またお袈裟洗濯は550円から承っています。

「袈裟は仏法そのもの」と掲げておきながら、安い価格で販売していることは、一見矛盾しているように見えるかもしれません。ですが、これらは決して「安売り」ではなく、お寺さんの経済面での助けとなり、人口減少・檀家さん減少といった不安な未来に対する「安心」のご提供と考えています。

さらに、そのような不安な未来へみんなで「挑戦」する場もご準備しています。

例えば、分かるようで分からない、LINEやSNSなどの役立つ使い方をみんなで学び、実際使ってみた現場の声をシェアする場です。

他にも、コロナ当初から3年以上500講座ほど継続しているオンライン講座「直七大学」では、お寺で使えるツールとしての「グラフィックレコーディング」や「法話実践道場」といった学びも、みなさんとシェアし、実践していければと考えてます。

この直七LINEコミュニティは、先の見えない未来・社会に対する

①経済的な「安心」の場 
②一歩踏み出せる「挑戦」の場となり、みんなで励まし合い・助け合えるコミュニティ

としていきます。

大きな課題に対して1人でできることは限られてしまいます。みんなで無理なく助け合い、挑戦していきましょう。

法衣店に戻ったナオシチが出会った言葉と本質とは

「袈裟は仏法そのもの」

宗教って必要でしょうか?恥ずかしながら私ナオシチは、家業の法衣店に戻った24歳の頃「宗教って僕にはあまり必要ないかな」と思っていました。

「自分の人生は自分の努力次第、神仏に頼る必要はない」「お聴聞、繰り返し法話を聞くってある意味洗脳では…?」とさえ思っていたほどです。

また、法衣店として出張でお寺さんに伺ったときも、仏前で「南無阿弥陀仏」とお称えするのためらっていました。(住職さんに後ろから見られていると、なんだか恥ずかしく怖かったのです……)

しかし、たくさんの僧侶や寺族のみなさんとお話しをして、そして法衣店の代表として毎日法衣袈裟にふれるなかで、ある言葉に出会いました。

「袈裟は仏法そのもの」

法衣店のナオシチにとって法衣袈裟は、商品でもあります。商売として儲けを出し、それによって生活させていただく。でも、そこに対してどこかモヤモヤとした気持ちでいました。

「そもそも、なぜ僕は法衣店をしているのだろう」「法衣袈裟を売るだけなら、ナオシチでなくてもよいのではないか…」

そうした悩みを打ち消し、法衣店としての生き方の軸を定めてくれたのが「袈裟は仏法そのもの」という言葉でした。

 職人と宗教を次世代へ

「袈裟は仏法そのもの」という言葉に出会って以来、法衣袈裟と向き合い、自分と向き合い続ける毎日から出会った言葉です。

家業の法衣店に戻ったとき、実はとんでもない額の借金がありました。どう返済していくか……考え抜いた末に行き着いたのは「本質」でした。

自分の人生を、お金中心に考えてしまっては本末転倒です。小手先のやり方はいろいろあるのかもしれませんが、それは根底に法衣店として揺るぎない「本質」があってこそ成り立つものです。その本質こそ、袈裟は仏法そのものであること、そして袈裟を次世代へ伝えることは仏法を次世代へ伝えることである、ということです。

人生は一瞬です。ぼくは人生を4分割、さらに、一年を4分割し、大きな目標に向かい、一歩ずつ小さな目標に取り組んできました。

まず、最初の3年は仕立ての技術や、法衣袈裟の歴史や意味などの知識をとことん学びました。

店主が自ら仕立てのできる法衣店は、業界全体で見ても僅かでしょう。ましてや、法衣袈裟の知識においても、その発祥から、また宗派を超えて学んでいる人はほとんどいないと思います。

「仕立て(技術)」と「知識」という、2つの両軸を確立し「法衣店としてできることは何か」を毎日考え続けました。そして、全国出張でたくさんの僧侶寺族のみなさんとお話し、日に日に強く固まってきた想いこそ「職人と宗教を次世代へ」です。

職人と宗教者の間に立つ法衣店。それぞれの未来を憂う声も耳にしますが、僕はどちらも魅力的で、次世代へ伝える・伝わるものだと考えています。

では具体的に「誰と・何を・どうすれば」伝わるのか……。

それは試行錯誤の連続です。「直七新聞」という紙媒体のかわら版を定期発行したり、2020年に新型コロナウィルス感染症が流行し、対面での交流が難しくなってからはいち早く「直七大学」というオンラインコミュニティを立ち上げ、皆さんとともに宗教を学びました。そして、40歳を迎え人生の第3章の始まりに、「直七LINEコミュニティ」を立ち上げました。

次回記事では、そんな直七LINEコミュニティについて、ナオシチの想いをお伝えします。

<次回記事>
直七のLINEコミュニティに込めた想いとは(7月6日公開予定)

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