凡夫(ぼんぶ/ただひと)

◎ 『歎異抄』後序(ごじょ)

「本当にわたしどもは、如来のご恩がどれほど尊いかを問うこともなく、いつもお互いが善いとか悪いとか、そればかりをいいあっております。

親鸞聖人は、『何が善であり何が悪であるのか、そのどちらもわたしはまったく知らない。

なぜなら、如来がそのおこころで善とお思いになるほどに善を知り尽(つく)したのであれば、善を知ったといえるであろうし、また如来が悪とお思いになるほどに悪を知り尽したのであれば、悪を知ったといえるからである。

しかしながら、わたしどもはあらゆる煩悩をそなえた凡夫(ぼんぶ)であり、この世は燃えさかる家のようにたちまちに移り変わる世界であって、すべてはむなしくいつわりで、真実といえるものは何一つない。

その中にあって、ただ念仏だけが真実なのである』と仰(おお)せになりました」(現代語版『歎異抄』50ページ)

 

◎ 『憲法十七条』第十条

「われかならず聖(ひじり)なるにあらず、かれかならず愚(おろ)かなるにあらず。ともにこれ凡夫(ただひと)ならくのみ」(註釈版聖典・1436ページ)

 

◎ 参考リンク

浄土真宗本願寺派公式Webサイト http://www.hongwanji.or.jp/mioshie/howa/min130220.html

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