法事や葬儀はもちろんのこと、日々の月忌参りでも着用する白衣。頻度が多いゆえに、畳む機会は他の法衣袈裟に比べると少ないかもしれませんが、遠方へ出向する際には畳んでスーツケースに収納することもあろうかと思います。
そして何より、日頃から白衣も丁寧に取り扱いたいですよね。そこで、今回は白衣のきれいな畳み方をお伝えします。これから得度習礼を受けられる方、また得度習礼を終えて復習したい方もぜひご活用ください。
動画はこちら
→ https://www.youtube.com/watch?v=JOtN4lP1X40&t=182s
全部で9ステップ!白衣の畳み方
1 白衣を左手側が衿(えり)、右手側が裾(すそ)になるように置く。
2 白衣の手前「右前側」を「右脇の継ぎ目」にあわせて折る。
3 折った「右前側の真ん中」あたり左から右にとおる継ぎ目が「谷」になるよう手前に折り返す。
4 白衣の奥側の襟と裾を持ち、手前側の襟と裾に重なるよう手前に引く。
5 左袖を手前に引き、右袖にピッタリ重ねる。
6 手前に引いた左裾を今度は逆に奥へと折り返す。このとき、背中の継ぎ目ラインに合わせる。
7 右から左に2回折る。
8 袖の長さに収まるよう右から左に折る。
9 右袖を奥に折り、完成!
それでは順番に見ていきましょう
1 白衣を左手側が衿(えり)、右手側が裾(すそ)になるように置きます。
2 白衣の手前「右前側」を「右脇の継ぎ目」にあわせて折ります。
※この「右前側」のことを「右前身頃(みぎまえみごろ)」「下前(したまえ)」
僧侶の白衣は男女ともに「右側を下」「左側を上」に重ねるようになっているので、右側の身頃は「下前」といいます。
3 折った「右前側の真ん中」あたり左から右にとおる継ぎ目が「谷」になるよう手前に折り返します。
※この折った上部分を「衽(おくみ)」といいます。おなかの大きい方の白衣は、この部分の巾を大きくして、おなかまわりを大きめに仕立てます。
4 白衣の奥側の衿と裾を持ち、手前側の衿と裾に重なるよう手前に引きます。
※このとき、衿と裾がピッタリ重なるようにしましょう。
5 左袖を手前に引き右袖にピッタリ重ねます。
※あとからの修正が難しいので、一つ一つの工程をきちんと進めていくことが大切です。
6 手前に引いた左裾を今度は逆に奥へと折り返します。このとき、背中の継ぎ目ラインに合わせるようにします。
7 右から左に2回折っていきます。
最初に、襟から袖の長さの倍あたりを「谷」とし、右から左に折ります。
8 袖の長さに収まるよう、右から左に折ります。
9 右袖を奥に折り、完成です!
※最後に「フタをする」ようなイメージをもっていただけるとやりやすいのではないかと思います。衿の先については、ナオシチ的には中に折り込んでも、折り込まなくてもよいと思います。
折ると「折りジワ」がつきやすくなりますし、逆に折らないと法衣カバン等に収まらない可能性があります。
正式な畳み方を学び、そのとおりに実践することはもちろん大切ですが、実際の状況に応じて臨機応変に対応する必要もあるのではないかと思います。
まとめ
今回は、白衣の畳み方をご説明しました。黒衣等と同じく、手順もそれほど多いものではないので、慣れれば2分程度で折り畳めるようになります。
衣替えの時期、シーズン終わりの白衣をしまう際、ぜひ練習してみてください。
他の法衣袈裟の着方・畳み方も随時動画や記事にて配信しています。一覧にない着方・畳み方は、ご要望あらば追加しますので、ぜひお伝えください。
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