◎ 麻生地
麻を指定色に染めて、お袈裟仕立て。ここ最近、麻のご注文が重なっています。ちなみに麻は、禅宗系のお寺さんがよく使う生地。浄土真宗などでは主に、金襴を使用します。
袈裟に対する考え方も、各宗派ごとにそれぞれ違うように感じます。そんな袈裟の歴史や種類の話も、また追々。
◎ 赤色(紅色 hongse)
今回は、中国のお寺さんから、オーダーメイドでお袈裟の依頼。麻の生地を真っ赤に染めて、龍の刺繍予定です。中国の方は赤色(红色hongse)がお好きですね。さっそく試しに染めてみます。
下の正方形の生地が、目指す赤色。麻を発色のいい色に染めるのは、難しいんです。繊維が太いので、どうしてもマットになってしまいます。しかも今回は、夏用の薄い袈裟をご要望。紗のような薄さを望んでおられます。さすがにそこまでの透け感は厳しい。。
一つ策としては、番手の細い麻を使用すること。少々値段は張りますが、薄く、発色も麻としてはよく、染まります。
◎ 色/薄さの再調整
光の加減もありますが、染としてはまぁまぁ近いほうです。できれば、もう少し薄い生地がいいですね。番手を変えたり、染め色を調整したり、さらに改善していきます。
職人さんとのやり取りで、行ったり来たり。非効率で時間のムダに思う方もいるかもですが、ここから学ぶことは多い。直に会って、見て話して、触って匂って感じるからこそ、その技術の魅力や価値をお客さんに伝えることができると思っています。
気の合う方だけでも、付き合っていただけると幸いです。応えられるよう、学んでいきます。
合掌
直七法衣店 四代目 川勝顕悟
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